【アメリカ】米国ソーシャルセキュリティとWEPについて

 こんにちは。エル・トランスレーションサービスの花城です。この投稿ではアメリカの社会保障制度について書きます。私は年金の専門家ではないのですが、最近あった問い合わせ、さらに一昨年の依頼内容について、自分なりに調べた内容を覚書として残しておくことにしました。アメリカの社会保障制度に興味のある方はご一読していただければ幸いです。  2025年、米国ではトランプ政権になり、政策の一つとしてDOGE(Department of Government Efficiency)の名の下に連邦政府の経費削減の嵐が吹き荒れていますね。  Social Security Administration (SSA 社会保障局) という、日本で言うならば「日本年金機構」のような政府機関がありますが、SSAもアメリカ連邦政府の一つです。これからトランプ政権のメスがどこまで入るのかわからないですが、これまでの経緯として、アメリカ年金を受給している日本人にとって、朗報となる動きがあったのです。SSAが2022年の夏、ある決定を下しました。  わかりやすい例を挙げて説明しますと、日本人が、アメリカにある一定期間在住・就業をし(10年以上)その間アメリカのソーシャルセキュリティ制度に加入していたとします。  その後日本に帰国、日本在住のまま65歳の年金受給権が発生する年齢になり、アメリカ年金受給すると同時に日本の厚生年金もしくは国民年金を受給します。なぜならアメリカ在住期間も日本の年金をずっと払っていたから、もしくは帰国後の国民年金・厚生年金納入期間がある一定の条件を満たしていたから。   今まで、アメリカ年金を受け取りながら国民年金を受給する日本人は、アメリカ年金が一定額、減額されていたのです。この減額処置の根拠規定は、Windfall Elimination Provision (WEP)といいます。 ですが、国民年金または厚生年金でも基礎年金部分のみの加入者には、WEPが適用されないことが正式に決まったのです。(2022年7月)要するに、減額処置はしない、と。  ある日本人の方が、長期間粘り強くアメリカ政府にロビー活動を展開し、それが功を成したということです。市川俊治さん、という方です。 WEPはちょっとアンフェアな制度だったみたいですね。   そこで、今までWEPの根拠のもと、減額されていたアメリカ年金を、1980年代に遡って計算しなおしますよ、と言う通知をSSAは、2023年度、対象者に一斉に配布し出しました。文書はもちろん、オール英語なわけですが、在日アメリカ大使館のサイトにはちゃんと日本語の説明が掲載されています。  在那覇(浦添ですが)アメリカ総領事館は、年金に関する問い合わせは受け付けず、東京の大使館の年金課に聞くように誘導します。しかし大使館に電話をかけても通じにくく、困ったシニアの方々は、どうするのかというと、翻訳会社の看板を出しているうちみたいなとこに、問い合わせしてくるわけです。本来の業務ではないですが、良い機会なので、調べてお手伝いすることにしました。  WEPについて、ネットの記事などを読みなんとなく理解できたような、できないような、、、、。  とにかく質問票に回答を記入して出さないといけません。   質問票には、1) 初めて米国年金を受給した日付と金額2) 初めて日本の年金(国民年金)を受給した日付と金額 を記入しなければなりません。 さらに、 3) 現在受給している国民年金の額(必ず、2ヶ月分であることを明記すること。これ大事です。そうじゃないと2ヶ月分を1ヶ月分だと誤解されます。) 4) 最新の年金決定通知書を同封します。英訳と記載されていなかったので、英訳は不要みたいです。 原本の葉書をそのまま同封します。  1), 2) ですが、10年以上前に遡る年金の詳細を果たして覚えているのか、書類も残っていないかもしれないし、記憶も曖昧かもしれません。質問票の記入はなかなかハードルが高いのではないか、と思われました。  しかし一昨年前、うちに依頼をしてきた80代のお客様は、10年以上アメリカで働いて納めたアメリカ年金の納入年数、帰国後、日本で納めた厚生年金・国民年金の詳細や最初に受給した日米両方の年金の内容もちゃんと把握しておられました。その結果、質問票にもスムーズに記入することが出来ました。80代にしては、驚異的な記憶力の持ち主でした。   書類を大使館に送付後、数ヶ月後に東京のアメリカ大使館の年金課から、文書を確かに受理したという連絡が来ました。お客様は、現在もアメリカ年金を受給され、お元気で毎日を過ごしていらっしゃいます。ヨカッタです😌 今でもたまに、ハナシロさん、元気ねぇ〜とお電話がかかってきます☺️ お手伝いしてよかったと思えるお仕事の一つであります。  SSAだけでなく、沖縄県内ではVA (退役軍人省 Veterans Affairs) の遺族年金を受給されている日本人配偶者も、少なからずいらっしゃると思います。 ご自分が受け取っているBenefits の内容、いつから受給されているのか等の情報が記載されている書類をきちんと保管しておくこと、さらに、銀行口座、現住所または身分事項に変更があったときは、情報の更新をきちんとできるようにしておくことが大事です。  国の社会保障制度というのは、常に制度が見直され、ルールが変わり、経済状況が反映されるものです。制度が大幅に変わると、受給者はそれに合わせて情報のアップデートをしなければなりません。外貨為替の動きや現政権の動きなどもウォッチしておきたいものですね。高齢シニアにはなかなか難しいかもしれませんが、、、。  アメリカという国から支給される年金に感謝し、それだけなくご自身の現在の財政状況もきちんと把握・管理しておきましょう。  最近の国際ニュースを見て、感じたことをつらつらと書いてみました。  最後まで読んでくださり、ありがとうございます。 エル・トランスレーションサービスが目指しているのは『お客様の手続きがスムーズに早く進むための文書翻訳を提供すること』全て翻訳者のサインと社印を付した翻訳証明入り。日本翻訳連盟 (JTF) 加盟法人です。文書の公証や外務省の公印の確認・アポスティーユの手続きのお手伝いも承っております。事務所は北中城村イオンモールライカムと沖縄アリーナ(国体道路)結ぶルート沿いにあります。カデナ基地から1km 程離れた距離にあります。日曜祝日定休。月〜金 営業。土曜日予約のみ営業しております。お気軽にお問合せください。